ハァ~……。
モ~……。
ダァ~。
ナジャ社長がだらけてるぅ!
……うまい話には必ずオチがあるってこと……。この、あたいとしたことが、なんだってスッポリ忘れちまってたんだろう!?
ったく、忌々しいったらないよ、あの高慢ちきの守銭奴大使め!
守銭奴ではないよなぁ。高慢だけど。
どうして突然破談にしたのか見抜けてないってことは、まだまだシャントット様には及ばないのね。
…及ばれても困るけど。
……ん?銭といえば……
あぶくーば。
……はいっ♪(社長が1日ぶりに、僕の存在を思い出してくれました~。)
アブクーバを呼ぶ声にも力が無い。
あんた、あの傲慢大使から今回のりぃの報酬を受け取ったかい?
いっ、いえ!(やばいです……。やっぱ、僕のこと思い出してほしくなかったです……。)
ああ、もう、まったく……。
あたいともあろうものが、夢にかまけて、よりによって代金の回収まで忘れちまうなんて……。おお!ヤダヤダヤダヤダっ!
こいつにカタをつけないことには、あたいの気分はいつまでたっても晴れやしないっ。
(ひえー……。)
決めたよっ!りぃ!!
はいな!
あの大使サマはね、あんたを、あんだけ持ち上げときながらビタ1ギル払っちゃいないんだ。
えーっ!
そ・こ・で♪
あんた、ひとっ走りして大使サマに代金を督促しといでっ!
うげぇ!?
もしも、あんたがあの、こまっしゃくれた大使サマから報酬を「ぶんどる」ことができたら……
そのときはぜ~んぶ、あんたの給金にしてやるよ。好きに使うがいいさ。
えっ、本当に!?
だけど、いいかい?こいつを回収できなきゃウチのメンツはまるつぶれなんだ。
多少、手荒な真似をしてでもきっちり回収するまで戻ってくんじゃないよ!
シャントット様に手荒な真似は効きません!
アブクーバ、後は任せたよっ。
はいっ!
ゲッショーさんの矢文によれば……
矢文が飛んできてんの!?
あの大使さまは、昨日、宰相さまとの会談も終えられ今日にもご帰国の途につかれるとか……。
りぃさん!すぐに追いかけてくださいっ!
はぁい。
あらあらまぁまぁ。国賓の特命全権大使が帰国しますというのに……見送りの者ひとり寄越さないなんて、我が国では想像もつかない非礼ぶりですこと。
えっ、そんなことある?
ノー★ カラババ★サマ。 サー★チ ケッ★カ デ★ハ カクレ★テ カン★シ シテ★イル ブルー★クロス ハ タク★サン イ★マース。
あら、奥ゆかしい見送りですこと。
不滅隊が見張ってる?
ソレ★ニ イエスタ★デー ノ バン★サン カイ★ハ カラババ★サマ ノ マホー★エンブ デ ダイナ★シ デシ★タカラ。
晩餐会が魔法演武で台無し??
オホホ……だって、聖皇との謁見をセッティングしてもらえなかったんですもの。つい……。
ええー!?
そんな理由で暴れたの!?
ソー★デース。 ケッ★キョク エンプ★レス ハ ドンナ★ヒト? ワタシ★ノ メモ★リ ニ★ハ アン★ノウン ノ ママ★デース。
いいですことよ。代わりに、風変わりなお嬢さんに会えましたから……。
オー★! スト★レンジ ナ デ★ク モ イッ★ショ デシ★タ ネー★。
ま、いずれにしろわたくしの真の姿にだれひとり気づかないようでは、この国のお人形技術もまだまだですわね。
真の姿…?
シャントット様ってのはバレバレ…………「この国のお人形技術がまだまだ」?
まさかこのカラババ様、人形なの!?
ええーーーー!!
フフフ★フフ……! カラババ★サマ ハ イ★ッジ ワ★ッル デー★ス。
アイ★ツ マ★タ…… カラババ★サマ ノ シール★ド セッキン★チュー デー★ス!
カラババ様~。
ほほほ……わくわくするじゃ、ありませんこと?この国は大きく変わりつつありますことよ。
望む、望まぬにかかわらず……例のお嬢さんとあのりぃによってね……。
オーホホホホホ!そういえばそうでしたわね。わたくし、すっかり忘れておりましたわ。
キングや。アレをりぃにお渡しなさいな。
リョー★カイ デー★ス!
あーよかった。
りぃはアトルガン黄金貨を5枚、手渡された!
5枚も!
いつも1枚とか……4枚は会社に入ってたってこと!?
いいですこと?これは、現地ガイドの報酬なんかじゃありませんことよ。
そうなの?
わたくしの個人的な依頼をやり遂げていただくための、いわば軍資金ですわ。
色付けてくれてるのね。
どういうことか、おわかりかしら?
ウィンダスからじゃなくて、個人的な依頼…。
察しはついているでしょうけれど……このたびのわたくしの最大の目的は、アトルガンを糾弾する国際世論を盛り上げるための材料収集でしたことよ。さらに正確にいえばその主導権を握るための、ね……。
やっぱりそうだったのね。
それは、あなたのおかげでずいぶんとはかどりましたわ。
ん…?
向こうにインプがいるよ!?
皇国兵、ってか不滅隊見張ってんでしょ?気づいて!!
古代技術を応用した機械兵士と、その民間流出。ツァヤ条約まるで無視の生物の闇合成。どれもこれも、たいへんおもしろいモノを見させていただきましたわ。
キメラ作るのは条約で禁止されてるのね。
けれど……どこの国とて後ろ暗いコトはございますものよ。わたくしの目には、それらはさほどの脅威とは映りませんでしたわ。
イ★ッエー★ス! キ★メラ マホー★デ メラ★メーラ ヨワ★カッタ デー★ス!
だからこそ……もっともこの国で危険な代物は、やはり「魔笛」とわかりましたわ。
そっか、それがあった。
ザン★ネン デー★ス! カラババ★サマ イエスタ★ナイト モー★スコシ デ ゲッ★ト デシ★タ! ガッ★デム! サー★ペンツ ジェネ★ラルズ メ!
え…?
昨夜もう少しで魔笛を取れそうだったのに五蛇将に阻止された…?
晩餐会が台無しって、そんなことしたんかい!!
そりゃ見送りにも来ないし、見張られもするよ!!!
いえ、むしろ失敗してよござんした。あの強力なアストラル風が、聖都の星の大樹に吹きつけたらいったい、どうなっていたことやら……。
そんなにすごかったんだ。
奪うのが一番の目的ではなく、アストラル風の威力を確かめたかったのかな。
いいですこと?りぃ。皇国で名を成して、もっと皇宮中枢に近づき、魔笛の情報を収集することですわ。
それから、あのお嬢さんとからくり人形のコンビにもう一度、接触を試みることですわね。
これが個人的依頼なのね。
ホ★ワット!? デ★ク ト コー★キュー ト ナン★ノ リン★ク ガ?
キングが持ってる情報が少なくて気づかなくて仕方ないね。
わたくしとの連絡には、ロディンコミディンを使いなさい。粗忽者ですけれど、その分、見つけやすいですわよ。
魔法?
オーホホホホホ!
船じゃなくてデジョンで帰るんかーーーーい!!
……あの人間傭兵でありながらスパイだったとは、正直おどろきましたよ。
え、スパイ?
そっか、そうなるのか。
成り行きでこうなっちゃってるだけなのに~。
なかなかおもしろくなってきましたねぇ……。
ブラックコフィン号だ。
……冥路の騎士よ。
……どうやら、俺は独りではなさそうだ。
これは、でっかい絵?
これは…オーディンと、他のFF作品から察するに、アレキサンダー?
でかい…ってか、白い。
はっ!
白き神だ!
本当にいた!!
下の赤いのは、火?
黒き神と白き神…。
フェロークエストで出てきたこの「お話」
ふたつのかたまりが出会うとき。
ひとつのかたまりは黒きを感じ。ひとつのかたまりは白きを思い。
大きな嵐が生まれる。
嵐は天にのぼりはじめ。ぶつかり砕け散るだろう。
かけらは天にまたたき。かけらは地にかがやく。
われらは願う。ふたつのかけらをこの手に……と。
この時の様子を描いてるのかな。
少しずつ、謎が解明されそうになってきた?
ってかルザフ、独りじゃなさそうって言葉がフリットの報告を聞いて出てきたってことは…まさか私を数に入れてるんじゃないでしょうね…?