不滅の防人

どこに不滅隊がいるか分からなかったから、適当にうろうろしてて最初に着いたのがハルブーン監視哨でした。

Waudeen なにようじゃ?ここは「ハルブーン監視哨」。皇国軍の作戦領……はて?ヌシのその顔……誰ぞの使いか?
りぃ うん。

不滅隊への差し入れを差し出してみた。
Waudeenの険しい表情が緩んだ!

Waudeen ほう、これはこれは……まさか、不滅隊への差し入れを持っておったとは。おヌシ、早うそれを言わぬか!

めちゃくちゃ喜んでくれた。

Waudeen これはのう、はるか南方のゾワの国でしか採れぬ、貴重なオイルから作られたもの。えも言われぬ、よい匂いを放つのだ。

香水だったの。

Waudeen わしらのように、いくさ場の死臭が染み付いた者にとって、もしも再び聖皇さまに目通りが適うた時、この不滅隊への差し入れは欠かせぬものとなる……

なるほど…。
ってか、親衛隊なのに滅多に会えないものなのね。

Waudeen おお、そうじゃ!不滅隊への差し入れを届けてくれたおヌシにも、何か礼をせねばなるまいて。

Waudeen ではひとつ、良いことを教えてやるかの。おヌシの後ろに、青く光っている紋様が見えるか?
りぃ うん。

Waudeen あれは「移送の幻灯」といっての。遠方に人を飛ばす装置なのじゃ。詳しいことは、わしにもよう分からん……。王宮錬金術師どもが考案した、怪しき手品が一種よ。

ほほう。

Waudeen じゃが理屈は兎も角、アレが便利なのは確かなこと。お主もいっぺん使うてみるとよいじゃろう。驚くこと、請け合いじゃ。なにせ、皇都までひとっ飛びじゃからのう。それに、一度でも皇都へ飛べば、あちらからこちらへも、飛んでこれるようになる。
りぃ 便利が過ぎる。

Waudeen ここ「ハルブーン監視哨」に火急の用がある時は、アレを使わぬ手はないぞ。
りぃ うん。ありがと。

よーし、帰るかー。

ナジャ・サラヒム おやおや、その顔だと、無事に不滅隊への差し入れを渡してこられたようだネェ。

ナジャ・サラヒム いやいやいやいや、あんた程の豪の者なら朝飯前の仕事だったかネェ!悪かったよお。

はっはっは。まぁねぇ~。

ナジャ・サラヒム ねぇ、後生だからあんたの名前を教えとくれよ。さぞかし名の通った、冒険者だったりするんだろう?
りぃ そんなことないよ。

ナジャ・サラヒム そんなぁ……もったいぶらずに教えとくれよ~。
りぃ しょうがないなぁ。

ナジャ・サラヒム りぃ!なんて強そうな響きだろう!ねぇ、ねぇ、つづりはどう書くんだい?異国の名前は難しいから、ちょこちょこっとこの紙に書いてみとくれよ。

Rinlyは名前を紙にかいてあげた。

リンリィと書いてりぃと呼んでもらう。前世でも綴りは違うけど、りぃだったから。

ナジャ・サラヒム フムフム……りぃ……か。なかなか、いかした名前じゃないか。

  
ナジャ・サラヒム 「ワタクシは……雨にも負けず、風にも負けず……矢にも逃げず、魔法にも怯まず……」

ナジャ・サラヒム 「蛮族どもが攻めてきたときは防衛し……攻めてこないときは遠征し……」んと……「健やかなるときも、病めるときも……呪われたときも、石化せしときも……」

ナジャ・サラヒム 「貴社、『サラヒム・センチネル』の発展に……この身を捧げることを誓います……」

ナジャ・サラヒム フフン♪Rinly……、と。
りぃ えっ!?

ナジャ・サラヒム う~ん。いつものことながら……か・ん・ぺ・き♪
りぃ えーっと、え?メモ用紙じゃなくて、契約書…?

いや、いつものことながらって。
つまりサラヒム・センチネルの傭兵は皆この手口で…!!

ナジャ・サラヒム さて……、と。これで晴れて、あんたも我が社の「正社員」になったってわけ。

ナジャ・サラヒム 御入社おめでと~!

死んだときの音楽ー!!

ナジャ・サラヒム さてと……りぃ二等傭兵。あたいの下で働くからには、それ相応の覚悟をしてもらうよ。
りぃ 覚悟してないし、差し入れ成功したら待遇に色付けてくれるって言ったし!?

ナジャ・サラヒム ……ん?なんだか、不満そうだネェ。まさか「二等傭兵」ってとこがひっかかってんのかい?

それもあるけどそこじゃない!

ダンッ!

ナジャ・サラヒム なめんなよっ!
りぃ !!?

ナジャ・サラヒム あんたが西の国の騎士サマだろうが、銃士サマだろうが、魔戦士サマだろうが、んなこたぁ、あたいの知ったことじゃない……

ダンッ!

ナジャ・サラヒム 忘れてもらっちゃ困るのはあんたは傭兵としちゃ、ずぶの素人だってことさ。それがイヤなら、「アサルト」でもなんでもやって、あたいに結果を見せるこったね。
りぃ ええー!?

色付けないのかい!

ナジャ・サラヒム ん?ハァ~。そうだった……まず、アサルトから教えてやんなきゃね。じゃあ、まずは基本中の基本から教えるよ。

ナジャ・サラヒム いいかい?まず、これからあんたは「公務代理店」に 行くんだ。

ナジャ・サラヒム ……これは命令だよ。

強制!!

ナジャ・サラヒム あんたのことはうちから連絡しておくから、そこで御公務の一覧が見れるはずさ。

ナジャ・サラヒム あとは、その中から自分が「こなせそうな公務」を選び、依頼を受ければいい。

ナジャ・サラヒム いいこと?りぃ二等傭兵。背伸びすんじゃないよ。あんたが公務を成功させなきゃ、うちにもマージンが入ってこないんだ。

心配してくれてのセリフかと思いきやそうではなかった。

ナジャ・サラヒム ……お分かりかい?

りぃ …。

不満!不満ー!

ナジャ・サラヒム じゃあ、ぼけっとしてないで、ダッシュで公務代理店に行ってきなっ!

サラヒム・センチネルの社員になった!
だいじなもの:山猫二等傭兵バッジを手にいれた!

強制ーー!!

このあとアサルトの進め方の説明があったけど、本当に説明だけだったし長いので省略します。