ギルド桟橋のトンベリに会いに来たよ。
なんです?あのバージを操っているトンベリと話をしたいんですか?
うん。
それは難しい話です。あいつらは、20年前にタブナジア侯国を目指しているところを捕まったのですが、めったに口を開かないのです。
タブナジアを目指してたの?
もともとあいつらはタブナジア侯国の騎士団長を暗殺するために放たれた刺客でした。しかし…
えぇ!?
トンベリを雇うって、黒幕誰よ??
タブナジア侯国が滅びた際、その騎士団長もお亡くなりになり、途方にくれていたところを拿捕されました。
と、途方に暮れてたの?
しかし、当時は今以上にトンベリの怨みが恐ろしく、処刑ではなく咎人の島に島流しということになったのです。
大ダメージどころじゃ済まなかったのかな。
そしてあいつらはこの川の上流にある、餌もろくにない島で20年間放っておかれました。
無人島生活…?
しかし、その刑期が終わっても、あいつらは生き延びました。それを知った法律家たちはかなり慌てたようです。
サバイバル能力高かったのね!
はるか南方の獣人といっても、獣人にはかわりありません。しかもめったに口をきかぬので、罪を悔い改めたかもわからない。
そこで一案出したのがここギルド桟橋の領主テュロム伯爵様。伯爵様は遠方より、ある方法を聞き出し、見事に彼らと意思疎通を果たしたのです。
遠方って、カザムかノーグ…かなぁ。
その上で、テュロム伯爵様は、このバージの船頭に、あいつらを雇用するとおっしゃったのでございます。
へえ?
この運搬航路は、木工ギルドにはないと困るもの。言葉は悪いですが、これこそテュロム家の金脈でございますから、守りきらねばなりません。
それまで船頭を襲っていたオークどもも、さすがにトンベリ相手に手を出してはきません。
おぉ、そうなんだ。
人に比べて賃金もとても安く済みますし、あいつらの包丁は、なまくらにしましたからね。
なまくらにされて…
トンベリは受け入れたのかな?分かってないのかな?
…しかしあまりにあいつらが便利なために、私の賃金も安くされてしまいまして、小遣い稼ぎをしなくては苦しい日々…。
あらぁ…。
でもそれって、トンベリと同じような仕事しかしてないからだよね。
自分にしかできないことをやればおのずと給料も上がっていくのでは?
そういうわけでして、アットワジンセンを持ってきてくださいませんか?そうしましたら、トンベリと話す方法を教えてさしあげましょう。
ええー!?
いや確かに情報料を払えってのは分かるけど、あんたこんな稼ぎ方…もっと根本をさ…クッ…!
というわけでアットワ地溝に来たよ。
アットワジンセンって、トンボが落として、これは比較的すぐに取れたんだけど。
ここまで来るのが大変過ぎた…ユタンガより役に立たない地図ってどういう事よッ!
取ってきたよっ。
ありがとうございます。では、これをさしあげましょう。
だいじなもの:トンベリの黒板を手にいれた!
それは、船頭を務めているリシュという名のトンベリと筆談するのに必要な黒板です。あいつは、めったに口を開きはしません。ですが、文字を読み書きすることはできるのです。
ふむふむ。
ただ、バージが岸へ到着する前に、話を終えるようにしてください。あいつらにも仕事がありますからね。
了解~。
さてと、ここに発着してるいかだのでっかいのみたいなのに乗ればいいのよね。